ジュゴン
ジュゴン姫
私の親戚が2012年に、戸建住宅に後乗せで太陽光パネルを設置しており、2019年までの実績値を教えてもらいましたので、参考までにご紹介したいと思います。
別の記事で、2020年に太陽光パネルを設置すると、パワコンの修理やパネルの撤去費用も含めて16年くらいで元が取れるという話をしました。それがこちら。

2012年の当時の状況ではどれくらいで元が取れる仕組みになっているのでしょうか。それでは見ていきましょう。
- 2012年に設置した太陽光パネルの売電実績
- 2012年の太陽光パネルの投資の回収時期
目次
2012年の頃の太陽光パネルと売電単価
2012年の当時は今よりも太陽光パネルの価格は高かったようです。調べる限りでは1kwあたり35万円〜40万円の価格とのこと。
今回の事例では、太陽光パネルの出力容量が8.7kwであり、補助金を差し引いて300万円の投資額とのことなので、1kw35万円で入手できたということです。
また、売電単価については1kwhあたり42円だったそうで、2020年の売電単価21円のちょうど倍の単価が設定されていました。
計算の速い方はこの時点でおおよその比較ができたのではないでしょうか。「今のパネルが1kwあたり30万円前後なので、以前と比べると売電単価は半値になっているが、パネル代がそこまで下がっていないことからすると、今の方が回収時期が遅くなっている」と。
ジュゴン
8年間の売電実績
2012年に太陽光パネルを設置して2019年までの8年間で、どれだけの売電があったかというと、ズバリ315万円です。投資額が300万円だったので、メンテ費用などを除けば8年で元が取れたということになります。
ちなみに1年あたりでは39万円の売電収入です。実際には初年度が45万円くらいの売電収入からスタートして、直近の2019年が37万円くらいなので、発電量が年2%くらい下がり続けています。今はパネルの性能が良くなっているはずなので、ここまで発電量が落ちることはないと思いますが。。
今回は自家消費分が不明だったので記載できませんが、仮に発電量のうち自家消費分が年5万円の電気代節約になっていたとすれば、8年で40万円ですので、売電収入と自家消費分40万円を合わせると7年で投資回収できていることになりますね。
今後のメンテナンス費用等の想定
現在のところ、この太陽光パネル機器は正常に動いているようですが、今後、パワコンの故障など、いつ修繕費がかかるかはわかりません。また、撤去費用も1パネル1.5万円かかるそうなので、それらを想定して投資回収期間を再計算してみます。
パワコンの修理代が20万円、パネルの撤去費用が40万円(パネル枚数が多め)だとすると、投資合計額は360万円になります。
次に売電収入のみを考えます。8年間で315万円ありましたので、2%下落を加味して9年目の36万円、10年目の35万円を合わせると386万円の売電収入が見込めます。よって、メンテナンス費用等を想定しても10年目で投資が回収できることになります。
まとめ
ジュゴン
- 2012年:パネル代35万円、売電単価42円だと、8年(メンテ費用等含むと10年)で元が取れる
- 2020年:パネル代30万円、売電単価21年だと、11年(メンテ費用等含むと16年)で元が取れる
仕入先によるパネルの価格、気候による年間発電量、自家消費率など、諸条件でも変わると思いますが、今と比べると昔の方がハイリスクハイリターンのような形で、投資回収は早かったということがわかりました。
当時、太陽光パネルを設置して本当に回収できるのか、設置した方は不安だったと思いますが、8年間を振り返って、太陽光パネルの設置は投資の面から正解だったことが証明されました。
あとは、修理メンテが今後いつ来るのか、11年目以降の売電単価が下がるときに、どのような対策(蓄電池等)を講じるのかが、太陽光パネルをさらに有効に使っていくための検討事項になるかと思います。
なお、2020年の今でも時期は遅くなってはいますが、10数年で投資回収できる試算となっていますので、私は太陽光発電をおすすめしています。

今回は以上です。
ジュゴン姫
現在太陽光発電システムの導入を検討しています。
「損益分岐点の計算方法」 → 「実績公開」と興味深く拝見しました。
「計算方法」の方で、1kwあたり年間1,200kwhの発電量として計算方法を教えて頂きましたが、実績はどうでしたか?
平均で年間39万円の売電実績と言うことで、売電単価42円/1kwhなので9,286kwhを売電したことになります。
出力容量が8.7kwのシステムと言うことは、年間1,200kwh×8.7kw=10,440kwhとなると、売電に回した割合が90%近く(自家消費量が年間1,154kwhは少ない?)になるのですが1kwあたり年間1,200kwh以上の発電量だったのでしょうか。
もちろんパネルの性能にもよるのでしょうが・・・・。
なかなか発電実績を書いたものが少ないのでとても参考になります。
お読みいただきありがとうございます♪
直近の2021年の実績を確認したところ、うちの5.4kwのシステムで7,031kwhの発電量でした。
うち売電は4,923kwh、うち自家消費は2,108kwh、別途、買電は3,625kwhです。
1kwあたりの発電量は1,302kwhということになります。このまま行けば予定どおり16年目で撤去費用まで
回収できる試算になります。
ご質問の8.7kwの方ですが、仮に1kwあたり1,300kwhの発電があった場合、
8.7kwを乗じ11,310kwhの発電となり、9,286kwhを減じ自家消費は2,024kwhとなります。
これはうちの自家消費量と同程度です。別途、買電は4,800kwhくらいです。
そもそもの発電量が大きいので、自家消費率は18%程度(売電率は82%)になります。
実際に発電量の記録を確認しないと何とも言えませんが、概ねこんな感じです。
ご質問ありがとうございます!
機会が有れば記事にします。
発電量実績が1,302kwh/1kwとのことありがとうございました。
2022年度の売電単価は17円/1kwhとのことだし、蓄電池はまだまだ高価なので出来るだけ自家消費率を上げたいと考えています。
当家の7:00~17:00までの電気使用量は約1,500kwh/年間です。
自家消費率が最も上がるのは出力容量2.0kw程度かと思うのですが、初期費用が30万円/1kwではできないかと思われます。
また、10~15年が寿命のパワコンの交換費用20万円も割高になるので、逆に投資回収年数は長くなるかもしれません。
一度試算をしてみたいと思うのですが、出力容量2.0kwの初期費用をご存じでしたご教示をお願いできれば幸いです。
他の記事も少しづつ読ませて頂いています。
なかなか観点が新鮮でとても面白いです。これからも楽しみにしています。
いろいろ検討されているようですね。
出力容量2.0kwの初期費用は分かりませんが、相場をググると、
信頼できるメーカーでは40万円くらい行きそうな気がします。
そこで年間発電量1,300kwh、自家消費率75%(1,950kwh)、売電17円、
買電28円、撤去費用10万円と仮定して、例の式に当てはめると、
18年で元を取れる計算になりました。
回収年数が伸びるのは初期費用が割高になっていることが要因です。
そもそも2kwを発注できるのか、不明です。一般的な感覚からしても
割高になる、と止められるのではないでしょうか。。。
仮に私が今家を建てるとしたら、初期費用が割安となる出力容量5.0kw以上を
選ぶと思います。回収期間も短くなりますからね。
あとは10年以上を見通したときのパネルの性能、保証、メンテが充実したメーカーの
取り扱いがあるかも重要ですね。ご検討ください。
こちらは関西電力管内ですが、今年の7月から夜間電力が約1.5倍になると同時に「通電制御型蓄熱式機器割引」が廃止になると通知がありました。
当家では、蓄熱暖房をしており今回の夜間電力の引き上げで年間5万円ほど、機器割引の廃止で年間3万円ほどの電気代UPになりそうです。
再エネ促進賦課金も平成23年に0.03円/1kwhで導入され、順次値上がりし先月では3.36円/1kwhと100倍以上にUPしました。
今後も電気自動車の普及等で電気需要が増え、脱炭素で再生エネルギーが増えることからどこまで増えていくか見当もつきません。
その為、まず15年使用している電気温水器をエコキュートに変えることにしましたが、蓄熱暖房 → エアコン化 + 太陽光発電の可能性等々調べているところです。
蓄熱暖房にした15年前に住宅(大手プレハブメーカー平成元年築)を断熱リフォームをし、オール電化にしましたがとても逆風になってしまいました。
これからも住宅設備については重要度が増してきそうですね。記事を楽しみにしています。
今回も色々情報ありがとうございました。