ジュゴン
日本の狭い住宅においては、コンパクトで機能的、耐久性とコスパの良い洗面所が普及しています。
そんな中、既製品の洗面所ではなく、造作洗面として独立して設置するケースも増えてきました。造作洗面の良し悪しと、我が家のおおよその予算を説明するので、造作洗面を検討している方は参考にしてみてください。
- 造作洗面のメリット、デメリット
- 造作洗面にかかる予算
目次
造作洗面の特徴
洗面所というのは、人が長時間滞在する「居室」ではありませんが、家族がいる場合の朝の時間帯などには一時的に混雑する場所でもあります。
また、従来は「洗面脱衣所」としてお風呂場の前に設置することが多かったのですが、この場合だと、風呂に入る人が脱衣所を使っているときに、他の人は洗面所を使えないので、不便を感じる人も多いようです。
脱衣所と洗面所を分けるとなった場合、既製品の洗面所を外に出すと、居住空間と比べてデザイン性に劣るため、造作洗面を選択する方が多いのだと思います。
また、造作洗面と言っても、性能やデザイン、予算もピンキリです。既製品だけれども造作洗面のようなデザインのものも最近は出ています。
造作洗面のメリット
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造作洗面のメリットは、なんと言っても「デザイン」でしょう。既製品は幅90cm、高さ180cmほどの大きさで、上部に鏡、鏡の横に収納棚、下部は洗面ボウルと一体となった収納となっています。
確かに、機能性は充実していますが、どのメーカーも多少の違いはあれど、基本的には白を基調とした似たようなデザインとなっています。特に既製品を好まない方は、収納棚の「プラスチック感」からくるチープさと、洗面ボウルのデザイン性に不満を持っているようです。
一方の造作洗面は、モノにもよりますが、鏡と洗面台が切り離されており、木材やモルタルなどを使用したデザインによる「オンリーワン感」と「高級感」がより強く出ます。照明をおしゃれなランプにしたり、鏡も大きな鏡だけにしたり、台座を床から浮かせたりすることもできます。
また、サイズも基本的には自由ですので、洗面を広く取りたい場合や、家の間取りに合わせた変形にも適応できます。
造作洗面のデメリット
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造作洗面のデメリットは「予算がかかる」ということです。「造作」ですので、設計士の設計に始まり、部材の発注、間取りとの整合、現場での職人の手間がかかるからです。
特に引き出し収納をつけたり、洗面ボウル(水栓の箇所)を増やすことで予算が大きく上がるようです。予算を抑えたい場合は、洗面所の部材を減らす、既製品でデザイン性に納得するものを選ぶというような検討が必要になります。
また、造作洗面を作る場合は、脱衣所と区分して作ることがほとんどですので、その分は「家の場所をとる」ということです。造作洗面で廊下が狭くなったとか、リビングを一部妥協した、なんてことも考えられます。
仮に他の場所を削らずに、造作洗面の場所を追加する場合は、それに合わせて、住宅の施工面積が増えることになります。「造作」コストに加えて、それが占有する「延床面積」コストもかかることになります。坪単価から洗面所の面積に置き換えた金額がかかっていることになります。
あとは造作洗面はデザインを重視する傾向があり、「機能性」が劣る場合があります。例えば、カウンター材が木材で水に弱いとか、収納部分が少ないとか、です。
デザインとして見せることも大事ですが、実際に使うイメージを持ちながら使い勝手などの機能性も考慮する必要があります。
洗面所の予算

まず、既製品の洗面所はどれくらいするのでしょうか。私がカタログ等で確認した限りでは、安いので4〜5万円、標準的なもので7〜8万円、少し高価になると10万円を超えるイメージです。
既製品でもデザイン性の良いものは30万とか軽く行きます。私が一度、見積もりを出してもらったのだと、リ◯シルの鏡が左右にスライドして、その背面に収納棚があるタイプは50万円以上しました。金額相応にデザイン性、機能性は備わっている感じでした。
また、洗面のカウンターをモルタルで固めたものもオシャレで良さそうだったのですが、モルタルは職人の手間が半端ないようで、手間賃が17万円かかるとのことでした。結局、デザインが我が家のイメージに合わなかったことと、予算の都合からこれらは見送りました。
そして最終的には「半造作」みたいになるのですが、ア◯カ工業さんの洗面所を我が家は採用することになりました。うちの場合、幅180cmで洗面ボウルを1つ、収納付き鏡を2つつける形です。ここの製品はデザインと機能性を備えており、予算もなんとか手の届く範囲だったので、ここに決めました。

それでも予算は約40万円です。既製品に比べて若干高い気はしますが、玄関から入ってすぐのところに洗面所があることと、リビングやキッチンからも見える場所なので、お金をかける価値のあるところだと判断しました。

実際の使い勝手は、今後レビューしたいと思います。
まとめ
ジュゴン
- デザインが優れている
- 間取りや内装に合わせて装飾できる
- サイズも自由に設計できる
- 人件費など予算がかかる
- 脱衣所と区分する場合、場所をとる
- デザイン性が優先され機能性が劣るかも
造作洗面の予算については、安いものだと20万円程度、中グレードでも30〜40万円、高グレードだと50万円以上は、みておいた方が良さそうです。
皆さんも、費用対効果を見ながら、どのような造作洗面が良いのか検討してみてください。
今回は以上です。